漢陽大学ERICAキャンパス 正規過程(冬学期)3ヶ月

□ Yuu
□ 20代 男
□ 漢陽大学校ERICAキャンパス
□ 冬学期 正規過程 5級クラス

□ 学校や授業などについて
1 ソウル郊外にある大学で日本人は全クラスを含めて自分しかいませんでした。なので日本語はまったく使わず韓国語のみですべてのやり取りを行うことができ、語学学習という点では最高の環境だと思いました。
私のクラスメイトは中国人、ロシア人、ウズベキスタン人、マレーシア人、バングラデシュ人で構成されていました。学校全体としては中国人、次にロシアやウズベキスタン、ウクライナなど旧ソ連系(しかしほぼ全員高麗人や朝鮮族なので外見は韓国人)、そして東南アジア系の学生が多かったです。西欧の方は2、3人ほどしかいませんでした。なので日本人は珍しいらしく関心を持ってもらえたようです。課外学習は全5回行いましたが、これは正直不自由を感じることが多かったです。

2 学校で作成された専用の教科書に沿って行いました。他のクラスの学生とも話はしましたが担任の先生によってクラスの雰囲気も指導方法もかなり異なるようです。中には先生や授業に対して不満をもっている学生もいて、私の場合はとても良い先生に恵まれ楽しく授業を進めてもらったと思っています。
ただ問題点を挙げるとすれば、どうしても中国人の学生が半数を占めますので中国語会話が始まってしまったりするところです。しかしそれで不満を感じるというレベルではありませんでした。

3 私のクラスを担任してくださった先生は人間的にも明るく学生それぞれのバックグラウンドやその国の性格についても配慮していただき、各国の文化や風習とも関連させながら授業をしてくださりとても良心的な先生でした。授業以外の時間でも連絡することもでき、親しみもあったのでみんなに好かれた先生でした。ただ、ほかのクラスは必ずしもそうではないところもあるのでやはり担任の先生によって学校生活は大きく変わると思います。

4 宿題は毎日ではありませんが、 2、3日に一度決められた範囲のワークブックを終わらせて提出するというものでした。学生それぞれの実力によってその難易度を上下させていました。私はとても易しく、正直に言うと「こんなものでよいのか」と感じる量でしたが一部のクラスメイトにはむしろとても重労働なものだったようです。同じクラスでも韓国語の実力は異なるので、それは一つの改善点でしょう。
テストは中間テストと期末テストの全2回。書き、読み、聞き、話しの4科目でそれぞれ 60点以上で合格のようです。私のクラスでは11人中10人が修了することができました。難易度は低く、授業を真面目に受けていればまず苦労することはないと思います。

5 5級クラスということで皆日常会話レベルの韓国語は理解できるのでクラスメイトとは学校でも放課後にも韓国語で仲良く過ごすことができました。日本人の少ない学校なので人見知りで内向的な日本人の方はこの学校で勉強する場合に苦労するかもしれないなと感じました。やはり日本人に比べると皆積極的で自分の意見や考えを韓国語ではっきり言うので(韓国語の実力に関係なく)、これができない人は難しいと思います。また、どうしても太平洋戦争や日韓・日中問題など敏感な問題に触れられる機会がありました。先生も言っていましたが、柔軟に対応する思考をし「国の問題であって個人の問題ではない」と理解することが大事だと思います。どうしてもアジアの学生が多いのでこれは注意が必要です。

6 日本語の全く使えない環境での生活でしたが3か月という短い期間でしたので向上したという実感はまだあまりありませんが、自分の実力がどれほどかというのはわかったような気がします。今後はこの留学生活を基盤とし、日本での学習を続けたいと思います。

□  滞在先について
私はコシウォンに3か月滞在しましたが、勉強したいという人にコシテルやコシウォンはあまり向いていないかなと思います。思ったよりも狭く、室内の温度なども自分で調整ができず、隣の部屋の人によっては音が漏れてくることもあります。コストを抑えて楽しく過ごしたいという私のような人は良いですが、真剣に勉強したいと思うならお金をかけてでもワンルームなどを選択することを薦めます。お世話になったところは管理人の方は親切でした。

□ 留学サポートについて
大きな問題もなく十分にサポートしてもらえたと思います。一つ気になった点は、メールでのやり取りの最中、事情は有るとは思いますが受領の返事は必ずしたほうが良いと思います。些細な連絡でも返事がないだけで不安を感じることもあるので。

□  今回の留学について
もともと来春から新卒として就職することが内定しているので学生生活の最後に留学をしておきたいという思いで決めました。なので勉強しに行くという気はあまりなく最後の自由の時間を有意義に過ごしたいという思いからでした。留学を終えた今は、もっと韓国にいたかったと思っています。それほど充実した時間でした。留学中は午前中に授業が終わるのでそれ以外の時間は韓国人の友人と会ったり、部屋で一人でいたりと様々でした。
留学以前にも何度も渡韓経験もあり、大学での研究も韓国関係でしたので今更感想ということもありませんが、やはり直接長く滞在することで改めて思うことは多くあったと思います。もともと私はKポップや韓流などの大衆文化にはまったく関心がなかった方なので、韓国人の姿や生活、韓国の街や地域など新しい面を発見できてさらに興味がわいてきました。
アドバイスとしてはやはり滞在先の選択は慎重にした方が良いと思います。そして、基本的に静かではっきりしない日本人なので韓国では自己主張を強めにハキハキしていたほうが絶対いいです。